中性脂肪(TG)

TGは、生体のエネルギーの貯蔵と運搬を担っている血清脂質で、その多くは皮下脂肪として蓄えられています。

TGは高脂血症や動脈硬化の指標としてよく知られていますが、肝機能の指標でもあります。TGには、食物から摂取される外因性のものと、肝臓で合成される内因性のものがあり、肝機能が低下すると、内因性TGの合成が低下し、血液中のTG量も減少します。

またTGが血液中に増加すると肝臓での貯蔵量が増えすぎて、脂肪肝となります。
TGは食事の影響を受けやすいので、正しい検査結果を得るためには、空腹状態で採血する必要があり、一般に、早朝に採血するのがよいとされています。

基準値(正常値)と、基準値外(異常値)の場合に疑われる病気

項目 基準値 疑われる病気
TG 30~150 mg/dL 高い場合 閉塞性黄疸、脂肪肝、高脂血症、糖尿病、甲状腺機能低下症、ネフローゼ症候群、肥満など
低い場合 重症肝障害、βリポ蛋白欠損症、甲状腺機能亢進症など