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1.原因

B型肝炎とは、B型肝炎ウイルス(HBV:Hepatitis B Virus)の感染によって起こる肝臓の病気です。

肝臓とは

肝臓は人間の生命の維持に必要不可欠であり、主に次の3つの働きをしています。

  1. 代謝:三大栄養素である炭水化物(糖質)・脂肪(脂質)・たんぱく質の代謝・貯蔵
  2. 解毒・排泄:アルコール、薬の成分、有害物質、体内の老廃物などの分解・排泄
  3. 胆汁の分泌:脂肪の消化に必要な胆汁の生成・分泌

肝炎になると、肝臓の細胞が破壊され、肝臓がうまく機能しなくなります。しかし肝臓は、悪い部分が生じても他の部分がその機能を補うことのできる“予備能力”が大変優れているため、重症化するまでなかなか自覚症状があらわれないことが多く、“沈黙の臓器”と呼ばれています。

B型肝炎ウイルス(HBV)とは

ウイルスとは細菌よりさらに小さく、基本的に自分自身を複製するために必要な設計図である遺伝情報(DNAまたはRNA)と蛋白質からなる生物で、生きた細胞(宿主)に感染して初めて増殖することができます。HBVの場合、宿主は人の肝臓の細胞(肝細胞)となります。

HBVは、直径42nm(ナノメーターは1mの10億分の1)で、中心に遺伝情報を保存しているDNAを持ち、その周りを芯(コア:core)とさらに外殻(エンベロープ:envelope)が取り囲む二重構造になっています(下図参照)。人に感染すると肝細胞に侵入し、増殖します。HBVそれ自体は肝炎を引き起こしませんが、ウイルスが人にとって異物と認識された場合には免疫機能が働き、体内から排除しようとします。しかし免疫機能は、肝細胞の中にいるウイルスだけを狙って攻撃することができないため、肝細胞ごと攻撃します。このとき肝細胞が破壊され、肝炎となります。HBVは、肝炎ウイルスの中では比較的感染力の強いウイルスで、血液や体液を介して感染します。しかし、日常生活の場でHBVに感染する危険性は、きわめて低いものです(感染経路、日常生活で気をつけることの項参照)。

HBVの概要図

HBVの概要図

HBVにはその遺伝子型(ジェノタイプ)によって、AからHまでの8つのタイプがあります(下表参照)。日本では、いままでジェノタイプCのHBVに感染した人が多くみられていました。ジェノタイプCのHBVは成人になって感染した場合、肝炎が慢性化する可能性はきわめて低いものです。しかし最近では、欧米に多いジェノタイプAのHBVに感染した人が日本でも増加しているとの報告があります(注意:ここに出てくるジェノタイプC、ジェノタイプAとはB型肝炎ウイルスの種類のことで、C型肝炎を引き起こすC型肝炎ウイルスA型肝炎を引き起こすA型肝炎ウイルスのことではありません)。ジェノタイプAのHBVに成人が感染すると、治癒せず肝炎が慢性化することがあります(3.一過性感染と持続感染の項参照)。

HBVのジェノタイプ

ジェノタイプ 分布(感染が多い地域)
A ヨーロッパ、北アメリカ、中央アフリカ
B インドネシア、ベトナム、台湾
C 日本、中国、朝鮮半島
D 地中海沿岸、インド
E アフリカ
F アメリカ先住民、ポリネシア諸島
G アトランタ(アメリカ)、リヨン(フランス)
H 詳細不明
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