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2.感染経路

B型肝炎ウイルス(HBV)は、ウイルスに感染している人の血液、または体液を介して感染します。感染経路は主に、HBVに感染している母親から、生まれた子供への感染(母子感染:垂直感染)と、それ以外による感染(水平感染)があります。

垂直感染(母子感染)

現在、日本のHBV感染者は120万~150万人いるとされていますが、その多くは母子感染防止策がとられる以前の母子感染によるものです。母親がHBVに感染していると、出産のときに産道において血液を介して赤ちゃんに感染することがあります。乳幼児は免疫機能が未熟なため、HBVに感染してもウイルスを異物と認識することが難しく、また認識できても排除する能力が弱いためウイルスは肝細胞にすみつき、感染した子供は無症候性キャリア(HBVに感染しても肝炎の症状が無く健康な人(4.キャリアとはの項参照)となります。思春期~30歳ごろになると免疫機能が発達し、ウイルスを体内から排除しようと肝細胞を攻撃し始めるため、肝炎を発症します。しかし、多くの人は肝炎の症状も軽く、肝障害が進行することは少ないのですが、HBV感染者の約10%の人が慢性肝炎に移行します。また、HBV感染者の約1~2%の人が、肝硬変、肝がんを発症します(3.一過性感染と持続感染の項参照)。

現在では、母子感染防止策がとられており、新たな母子感染はほとんど起きていません(15.妊娠を希望される方への項参照)。

水平感染

水平感染の原因として以前は、医療従事者の針刺し事故や予防接種での注射器の使いまわし、HBVに汚染された血液の輸血に伴う感染がありました。しかし、ワクチンの接種や医療環境の整備、献血された血液に対する適切な検査の結果、これらを原因としたHBVの感染は現在ではほとんど起きていません。

その他の原因に、性交渉、ピアスの穴あけや入れ墨などで器具を適切に消毒せず繰り返し使用した場合、注射器を共用し麻薬などを注射した場合などがあります。なかでも近年最も多いのが、性交渉による感染です(17.性感染症としてのB型肝炎の項参照)。よく知らない人と性交渉を持つときには、他の性行為感染症の予防効果もあるコンドームを使用するようにしましょう。しかし、絶対安全ということはありませんので、不特定多数の人と性交渉を持つことはなるべく避けてください。また、パートナーがHBVキャリアの場合、HBV未感染の人は、B型肝炎ワクチン(HBワクチン)の接種により感染を予防することができます。

成人になってからHBVに初感染した場合、70~80%の人は肝炎にならず自然に治癒します。急性肝炎を発症するのは、残りの20~30%の人ですが、大部分は治癒します。しかし、1~2%の人は、劇症肝炎を発症し、時に死亡することもあります(3.一過性感染と持続感染の項参照)。また、近年増加しているジェノタイプAのHBVに感染した場合、肝炎が慢性化する可能性が高くなります。

垂直感染(母子感染)と水平感染

HBVの概要図
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