血液中には、100種類以上のたんぱく質が存在しますが、血液中のすべてのたんぱく質の総和が、総たんぱくです。総たんぱくのうち最も多い成分はアルブミンで、総たんぱくの70%を占めます。
アルブミンは、血液中の水分を一定に保つ働きをもち、そのほとんどが肝臓で産生されるので、アルブミンの異常は、肝障害の指標となります。
また腎臓病などにより体外に漏れ出てしまう場合や、低栄養状態でも、アルブミンは低下します。また脂肪肝などでは、アルブミンの合成量は減少するものの、グロブリンの合成量が増加します。
項目 | 基準値 | 疑われる病気 |
アルブミン | 3.9~4.9 g/dL | 低値:重症肝炎、肝硬変、肝がん、低栄養状態、ネフローゼ症候群など |
A/G比は血液の中を流れるアルブミンとグロブリンの量の比率です。健康な状態ではアルブミンが多く1以上ですが、肝臓に病気があるとグロブリンの量がアルブミンより多くなり1以下になります。