総ビリルビン

ビリルビンは、赤血球に含まれる黄色い色素です。
赤血球が古くなって壊れるときに出てくるビリルビンを、間接ビリルビンといいます。
間接ビリルビンが肝臓で処理され、胆汁中に入ると直接ビリルビンとなり、直接ビリルビンは胆道から排泄されます。

肝臓の機能が障害されると間接ビリルビンを処理できなくなるため、血液中に間接ビリルビンが大量に残り、これに伴って皮膚が黄色くなる“黄疸”が発現します。

一方、胆道系の障害により胆汁の排泄が不十分になると、血液中には直接ビリルビンが増加します。
したがって、直接ビリルビンと間接ビリルビンの数値をみると、黄疸の原因がどこにあるのかが推察できます。

直接型と間接型を合計したものを、血清総ビリルビンと呼び、検査では血清総ビリルビンと直接ビリルビンとを測定して、その差から間接ビリルビンを算出します。

基準値(正常値)と、基準値外(異常値)の場合に疑われる病気

項目 基準値 疑われる病気
総ビリルビン 0.2~1.2 mg/dL 高い場合 肝炎、肝硬変、肝がん、胆道系疾患、体質性黄疸など